この記事では食器洗い乾燥機を使った場合にどのくらい節約・省力化できるかについてを試算してみた結果を記載しています。
食器洗い乾燥機のメリット
これまで、2年ほど食器洗い乾燥機を使用しています。(リンナイのビルトイン食洗機です。)
食器洗い乾燥機を使ってみて感じるのは、食後に皿洗いをする必要がないのは本当にストレスが無くなるということです。時間を節約できて食後にゆっくりできます。
また、食器洗いをした後には手の油も一緒に洗い流されてしまうので、ハンドクリームななどで保湿する必要があります。手洗いでは、どうしても冬場は手荒れは避けられなかったのですが、食洗機を使いだしてから手荒れしにくくなりました。
【2年間使って感じるメリット】
・皿洗いの心理的負担から解放される
・時間を節約できて食後にゆっくりできる
・手荒れしにくくなる
食洗機を使い始めると、普通に皿洗いするのが億劫に感じてしまい、食洗機なしの生活は考えられないという風に感じられます。
ただ、調べてみると、アメリカでは食洗機の普及率が90%を超えているようで、日本ではそこまでは普及していないようです。
メリットを感じられる機会がないこと、昔の食洗機のイメージをひきずったままの人が多いからなのでしょうか、もっと多くの人に食洗機の良さを知ってもらえたらいいのにと思います。
食洗機で節約できるお金は具体的にどれくらいか
食洗機メーカーが食洗器のメリットとして前面に押し出してアピールしているのが、

食洗機は手洗いよりも水道光熱費が節約できます。
という点で、カタログなんかにも必ず記載されています。
リンナイとPanasonicのカタログから概要箇所を抜粋してみたので確認してみましょう。
リンナイのカタログの記載内容を検証
まずはリンナイから。カタログには以下のように記載されています。

注釈が小さくてわかりにくいですが、算出条件について、妥当性を確認してみたいと思います。
手洗い:洗い桶に40℃のお湯を10Lためて洗った後、毎分6L・12.8分すすぎ洗いした場合
季節によって、お湯の使用有無などあることは今回は無視します。
水量については、いろいろと調べてみましたが、食器洗いにおいては毎分12L程度という記載が多かったです。水道局のホームページに「食器洗いで5分間水を出し続けて食器を洗うと60L」という内容が記載されていたのでおおよそ信憑性は高いかと思います。
この仮定では手洗いにおいて使用する水量を少なく見積もっているような気もします。
水道料金:136円/㎡
下水道料金:124円/㎡
電力料金:27円/kWh
ガス料金:169円/㎥
食器洗い乾燥機専用洗剤:379円/1箱(600g)
手洗い用洗剤:163円/315mL
水道料金・下水道料金は各自治体のホームページにて確認しましたがおおよそこれくらい。
電気料金は従量で料金は変化しますが、少し高めに見積もっている印象です。
ガス代は一般的な都市ガスであればこの程度でした。
※プロパンならば790円/㎥くらいになりそうなので、それは考慮されていないようです。
食洗機用洗剤は「手洗い」「食洗機」共に少し安めな印象です。
なので、この差は打ち消されると考えられます。
Panasonicのカタログの記載内容
次にPanasonicです。以下のように記載されています。


こちらは、食器洗いの時間、水量の詳細な記載はありますが、それぞれの単価の記載はありませんでした。
リンナイと比較すると食器洗い乾燥機に対して厳しめの想定をしているのか、実際にランニングコストが少し多いのかは不明ですが、節約額は少なめです。
節約できるお金は20,000~30,000円/年
使用条件にもよりますが、食器洗い乾燥機を使用した場合、手洗いと比較して
年間当たり20,000~30,000円程度の節約が可能
とわかります。
食洗機で節約できる時間は具体的にどれくらいか
次に、食洗機で節約できる時間について考えてみます。
3人家族の晩御飯の食器洗いを想定すると、手洗いの時間は1回あたり、大体10分程度(実測)かと思います。1日に2回洗うとすると、おおよそ20分程度になると思われます。
一方、食洗機の場合は、そのままではなく、軽く汚れを落としてからのほうがいいので、それらを踏まえると、食器洗いに要する時間(人間が手を動かす時間)を5分程度とみなします。
よって、1日当たり5分程度が節約できる想定となる。
上記の条件においては
年間当たり60.8時間(5分 × 2回/日 × 365日 = 3650分)の節約が可能
とわかります。
時間ではわかりにくいのでお金に換算してみる
時間だとわかりにくいので時給1,000円で皿洗いをしたとして、お金に換算してみると
時間節約効果はおおよそ60,800円分
となりました。
もちろん、これも家庭ごとの差が大きくなりますが、食器点数の多い大家族ほどこの効果は大きくなると考えられます。
食器洗い乾燥機はお金と時間、両方を大幅に節約できる
これまでに記載した内容をまとめます。
1年間当たりの「実際に削減できる金額」と「労働量を金額に置き換えたものの金額」を合算してみます。
【年間の節約合計】
水道光熱費の削減 20,000~30,000円
時間の削減(お金に換算)60,000円程度
削減の合計 80,000~90,000円程度
となることがわかります。
「食器洗い」の時間は節約可能
食器洗い乾燥機の本体価格は交換費用込みで 10~20万円 程度
※年間1~2万円 程度の節約
設計上の耐用年数としては10年程度なので、10年間利用するとして考えます。
手洗いと比較した場合に削減できる額をマイナス、追加でかかる額をプラスで表現しています。
年間 節約額 | 10年間 節約額 | |
実際の節約額 | -20,000 | -200,000 |
時間の節約(お金に換算) | -60,000 | -600,000 |
導入費用 | 20,000 | 200,000 |
合計 | -60,000 | -600,000 |
食洗機を使うことで実際に節約できる額はおおよそ労働時間分
であることがわかります。
表面的な金額として現れる部分では導入費用が高いため、トントンくらいになります。
というわけで、食洗機導入において節約できるのは食器洗いの手間分の時間というのが私なりに出した結論です。
食器洗いが苦痛だという人は導入を検討してみてはいかがでしょうか。
以下、リンクです。
ビルトインの標準タイプ(リンナイ製)
パナソニックのディープタイプ(交換専用品)
パナソニックの後付けタイプ
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