一級建築士試験の話 製図試験編 製図試験の勉強法

建築士試験

前回の投稿では全日本建築士会の製図対策講座について記載しました。初学者にとっては建築士会の講座のみでは少々心もとない部分があったので、自分なりにインターネットから情報収集をして勉強していました。今回はそのあたりの内容について書いてみたいと思います。
手書きが苦手なもので汚いメモの写真をたくさん掲載していますが、どんな感じかイメージしやすいかと思います。

製図試験の勉強を分類すると

製図試験の勉強をいくつかに分けてみると以下のようになるかと思います。

  1. パーツのインプット(暗記)
  2. 法規のインプット(暗記)
  3. 作図手順のインプット(暗記)
  4. エスキス力の強化(思考)
  5. 計画の要点のインプット(暗記)

1.パーツのインプット(暗記)

階段・エレベーター・駐車場・駐輪場などの基本的な要素はまず暗記してしまいましょう。まずこれをしないとエスキスもままなりません。5mm方眼のメモなんかを使用して隙間時間でコツコツ積み上げるのがいいと思います。これに関しては、細切れに勉強がしやすいと思います。

私の場合は無印のA5リングノートでパーツのメモをまとめて隙間時間に見て覚えました。

階段のパーツメモ
外構・地下室のパーツメモ

ちょっと古いですが、私の場合は大学院入試の際に購入して本棚に眠っていた以下のテキストで必要な箇所だけ学習しました。

2.法規のインプット(暗記)

法規に関しては一発アウトの内容になるので、こまめに確認することが必要です。とはいえ、製図試験で必要な法規の知識は限られているので、課題を解いていく中で必要な知識が出てきた際に都度、法令集や学科のテキストで確認するので十分でした。

日影規制、防火区画、採光、廊下幅(パーツのインプットとも重複)なんかをチェックしておくとエスキスをする際にも迷うことが少なくなると思います。

面積表の計算も間違えないように、床面積、建築面積の考え方もチェックしておくと良いかとおもいます。

これも、同一のノートにまとめてこまめに見直していました。

法規の怪しい部分を復習したメモ

設計職の方なら持っている方も多いかと思いますが、私は以下の資料の必要な箇所を参照していました。少々、過剰かもしれませんが実務でも役に立つのでおススメではあります。
学科の際も、法令集のわかりにくい箇所はこの本を参照していました。

3.作図手順のインプット(暗記)

作図に関しては手順を覚えてあまり考えずに描けるようになってないと時間内に図面を完成させるのが難しいと思います。私の場合、作図手順はインターネット(YouTube)で見つけた「海豆研究所」の光速2時間作図法というものを学習していました。

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私の場合、建築士会の講座でしたので作図に関してはあまり詳しくは教えてもらえなかったので、海豆研究所の教材を購入したことは非常に有益でした。詳しくはyoutubeなどで検索してみて下さい。

作図手順を覚えるために、製図試験まで常に目に入る場所にメモを貼っておき一日に一回は思い出すようにしてました。
また、製図講座の際にも極力時間を計って、どの項目を仕上げるのにどれくらいの時間がかかっているかを分析し、作図時間のスピードを上げることに専念しました。

結果的に本番では、2時間20分くらいで図面を完成させることができました。

光速2時間作図法の作図手順でタイムアタック

4.エスキス力の強化(思考)

私の場合はエスキスは資格学校の課題に丁寧に取り組み、復習を行うことで十分でした。数をこなすというよりは、どうしてその考え方になるのかなどの思考の順序みたいなものをじっくりと身に着けていくことが大切だと思います。エスキスに関しては、本番での限られた時間内で粘り強く考える訓練としても、ある程度のまとまった時間を確保して腰を据えて学習する必要があると思います。

5.計画の要点のインプット(暗記)

計画の要点に関しては、「製図」試験という言葉につられてしまって、ついつい後回しになってしまいがちですが、隙間時間を使って資格学校の模範解答の内容を暗記していました。縮小コピーして、持ち歩き、電車の移動中などの隙間時間に暗記していました。

結果的に合格したので、活用する機会はなかったのですが、教育的ウラ指導のユーザープランニング(ユープラ)にも参加していたので、多くの人の図面と計画の要点を見てみたところ、やはり計画の要点に注力していない方は図面が良くてもランクⅡになってしまっているような印象を受けました。

図面だけでなく、計画の要点もしっかり記述できるように対策をしておきましょう。ただし、そんなに難しく考える必要はなく、大切なのは問われたことに丁寧に答えることだと思います。

例えば、●●は○○のために、●●を考慮して○○とした。といった感じで、主語述語などを明確にして簡潔に記載できるようにしておきましょう。 

私の場合は、構造設計のルートに関して知識不足を感じたので、テキストを縮小コピーして貼り付けていました。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         

計画の要点のメモ
耐震計算ルートについて

製図試験はいかに効率的に学習できるかが大切

学科試験と製図試験の両方を終えて思ったのは、学科試験よりも製図試験のほうが効率的に学習する必要があるということでした。特に、初受験の場合は学科試験が終わってから2~3か月である程度の水準まで到達しなければなりません。

隙間時間で暗記、まとまった時間で思考(エスキス力の強化)を強く意識して学習することが合格する鍵になると思います。

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