一級建築士試験の話 学科試験編 独学のコツ

建築士試験

ちょっとコアな話で一部の人にしか需要はないと思いますが、私の一級建築士受験の体験談を書いていこうと思います。

1回目は学科試験についてです。

学科→3回目で合格 製図→初回で合格

決して要領は良くないことは自覚していたにも関わらす、2年目までは真剣に勉強してなかったので、3回目にやっと合格しました。

1回目 令和元年 不合格
2回目 令和2年 不合格
3回目 令和3年 合格

3回目の合格もボーダー+4点くらいのギリギリでの合格だったので、あんまり誇れる感じではないです。

恥ずかしながら、3回目でやっと合格しました。。。

ちなみに、大学院修了後に設計事務所で設計と監理を経験していたので計画や法規の基本的な知識は実務の中でも身につく環境ではありました。

資格学校やインターネットの情報では「1000時間の勉強が必要」などと言われてますが、各人の知識量、大学時代の勉強量、実務の分野など様々な要因があると思うので、これに関しては一概には言えないとは思います。

2年分の「怠け」と「失敗」から考えた学習法

学科は完全に独学でした。
知人からもらった
・資格学校のテキスト
・資格学校の問題集(過去問)
と市販の教材で乗り切りました。

テキストは大手資格学校のものを使うのが効率的

テキストは2大資格学校のどちらかのものを知人経由またはメルカリなどで手に入れて勉強するのが一番の近道だと思います。市販のテキストも購入しましたが、私には合いませんでした。

ただ、法規だけはなかなかとっつきにくかったかつ、法改正で内容も変わってしまう部分が多いので2年目に法規のウラ指導のテキストを購入して勉強しました。これのみで法規をマスターするのは難しいとは思いますが、一通り考え方などを確認するのには非常に役に立つと思います。

そののち、3年目にはだいぶん苦手意識もなくなっていたので、資格学校の問題集を中心に行うように方針転換しました。

1年目2年目3年目
計画資格学校
テキスト
資格学校
テキスト
資格学校
問題集
環境・設備資格学校
テキスト
資格学校
テキスト
資格学校
問題集
法規勉強せず法規の
ウラ指導
資格学校
問題集
構造勉強せず資格学校
テキスト
資格学校
問題集
施工勉強せず資格学校
テキスト
資格学校
問題集
1~3年目までの主な勉強法

大手資格学校のテキストの良さは、学科試験の出題内容を最短ルートで学習できることだと思います。色使いや紙面構成がよく考えられており、試験に必要な情報の取捨選択がとてもしやすいと感じました。

ちなみに、私は法令集に関しては井上書院の建築関係法令集を使っていました。
資格学校のものより硬派な印象を受けますが、実務でも非常に役に立ちますので、割とおすすめです。

環境と構造の計算が必要な少し複雑な問題は別冊の問題集を使うのもありかもしれません。私の場合は大学のころの教材を引っ張り出してきて復習を少しだけ行いました。

以下の教材は大学在学中に購入していたのですが、割とわかりやすいと思います。

1回目は勉強してない科目があった、2回目は無計画に進めていた、と落ちるべくして落ちたので3回目は計画を立てたうえで勉強することにしました。
完全に舐めてたというか、やる気が起きなかったのが正直なところです。

まずは学習計画を立てましょう

学科の勉強に関してはとにかく全体像を把握することが大切だと思います。
学科の勉強をしていると感じるのが、「とにかく覚える量が多い」ということです。
そのために試験までにいったいどれだけの内容をやらなければならないのかを計画を立てて進めないと時間切れになってしまいます。

2年分の反省を踏まえ3年目は試験までの勉強に関して全体の計画表を作成し、そのうえで、各月の初めに月単位での調整を行うようにしました。

全体の表では、その月の間にどの科目をやるかを決めておく程度でいいかと思います。

年末年始に作った全期間の表

月単位の表では計画と実際に進んだ部分を分けて作成しておいて、調整日に積み残しを処理するようにしておくとよいと思います。

特に社会人の場合は仕事の都合などで、日割りの計画を作ったとしても計画通りに進むことはまずないのではないかと思います。なので一週間単位でうまく調整できるような仕組みを作っておくといいと思います。

月単位の計画表 左が計画 右が実際に進んだ量

学習計画は ①全体量を把握 ②月単位での計画 ③週単位で調整 の3ステップで

3周やればOK・・・というわけでもない

前述の「1000時間の学習」と同様に、いろいろな人のやり方をインターネットで検索したり、資格学校の勉強法の解説を読むと「問題集は3周解く」という風に書かれているものが多い印象がありました。

人によるとは思いますが、最低限受かるラインでよいならば、正直、すべてを3周は過剰かなと思いました。というより、社会人だと3周もやる時間を確保するのが非常に厳しいと思います。

私の場合は、暗記が苦手だったもので、特に1年目、2年目ともに足切り点に及ばなかった施工に関してはみっちり3周行いました。

3年目の学習は以下のような感じでした。

計画1周建築作品のところはやらなかった
環境
設備
1周テキストを読んで一通り読んで考え方をインプットした
計算問題は1日1問形式で追い込み期に毎日触れるようにした
法規3周
※一部2周止まり
1冊目の法令集(1年目)はマニュアルを見ながら漫然と線引き
2冊目の法令集(3年目)は問題を解きながら法令集をの線引きを行った
※法改正もあり対応しきれくなったので最新版を購入しました。
構造3週
※一部2周止まり
知識系の問題とは別に構造力学の問題は1日1問形式で毎日触れるようにした
施工3周ひたすら暗記した

3周したものは以下のよう感じで進めてました。

1周目 → 分かっていない問題に関しては再度学習するために問題集に○、△、×を書き込む
2週目 → △、×の問題をつぶしていくようにして、無駄な反復はしませんでした
3周目 → 2週目でも△、×の問題を再度確認

大体、この感じの学習を進める前提で前述の計画表に落とし込んでいきました。
もちろん最初は3周しようと意気込んでいました。ただ、勉強していくうちに「無理だ」と気付き結果的に科目によっては3周に及ばずになってしまいました。

合格するためには、「使いやすいテキスト」+「計画的に進める」

3年間の経験から、学科試験に関してこれから受験する人に伝えられることはシンプルですがこれに尽きると思います。

分量が多いのと、仕事も忙しい中で心が折れそうになることもあるとおもいますが、努力したことは報われるのが学科試験だと思います。

次回は製図試験について書いてみたいと思います。

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